「デジタルアンプ TOPPING TP22の出力波形は拡大するとガタガタ」の記事でも述べているようにデジタルアンプの出力波形はガタガタです。私の持っている価格帯のデジタルアンプだけかもしれませんが?
それではという事で、手持ちのSHARP 1bit デジタルアンプのスピーカー出力波形も確認してみる事にしました。
SHARP 1bit デジタルアンプ
SHARPの1bitデジタルアンプはPDM方式(パルス密度変調)と呼ばれるものです。一般に知られるデジタルアンプはPWM方式(パルス幅変調)を採用しており、今では廉価であってもアナログアンプと比べても、そこそこいい音を出してくれます。
今回実験で使った1bitアンプはSHARP SD-XS503です。一般向けのステレオコンポなのに、当時はELACのスピーカーが付くモデルもありました。
SHARPの1bitアンプの音を聞きたければ、中古で手に入れるしかなさそうです。
現在1bitアンプを出している会社は私の知る限りNmodeブランドの製品のみです。元SHARPで1bitアンプの開発に携わっていた布村常夫 氏の立ち上げたブランドです。
実験環境
実験環境
実験環境
音源:Youtubeより1KHzと16KHzを使用
DAC:Topping D10
LINE AMP:FX-Audio Tube-01J
デジタルアンプ:SHARP SD-XS503
スピーカー:自作8Ωダミー抵抗を使用
デジタルオシロ:QUIMAT Q15001
今回、測定に使用したデジタルオシロスコープ。初心者向けです。
実験結果
実験としてはお粗末な点(「おわりに」の項を参照)もありますが、とりあえず結果報告とします。
1KHz入力時
デジタルアンプTopping TP22の時と同様にアンプからの出力波形はガタガタです。アンプ側のボリュームはMAX=40の中での30でした。アンプについているメーターでは-12dB以下。
入力:1KHz 0.39Vrms時
出力:(ダミー抵抗端子部)
16KHz入力時
入力1KHzの時に比べて出力波形はかなり歪んでます。サイン波が三角波に変わり果ててしまったと言った方が良いくらいに変わり果てています。
入力:16KHz 0.39Vrms
出力(ダミー抵抗端子部)
デジタルアンプ(PWM方式)と1bitデジタルアンプ(PDM方式)との出力波形比較
変調方式の異なるデジタルアンプ、PWM方式(パルス幅変調)とPDM方式(パルス密度変調)を比較してみました。
条件が異なり一概に言い切れない所もありますが、今回の比較ではSHARPの1bitアンプの方が出力波形が汚く、歪んでいます。
製造年がPWM方式Toppingの2014年頃製とPDM(1ビット)方式 SHARPの2003年製で11年も時代の違うテクノロジーを比較するのはSHARP 1bitアンプにしてみれば不利だと思います。しかし、出てくる音に関しては、私の耳で聞く限りどちらも甲乙つけがたく、良い音です。
デジタルアンプ(PWM)Topping tp22出力波形
1bitデジタルアンプ(PDM)
SHARP SD-XS503出力波形
今回、測定に使用したデジタルオシロスコープ。初心者向けです。
おわりに
実験が終わって気が付いた点が2つあります。
実験としてはお粗末なものとなってしまいましたが傾向はつかめたかもしれません。
私の予想では2003年製SHARPの1bitアンプの方ががきれいな出力波形であることを期待していました。結果は一般のデジタルアンプと同様きたない波形でした。デジタルオシロが初心者向けの~200KHz程度の帯域しか持ってないので、測定の誤差が大きかったのでしょうか?
もう少し高性能、高機能なオシロが欲しいです。
そもそも「デジタルアンプの出力波形ってこんなもん(ガタガタ)なんだろうか?」
最新の高級アンプと高性能のオシロを使えば結果は変わってくるのだろうか?
Nmodeブランドの1bitアンプ(PDM方式)の波形がどんなものなのか興味がありますが、Poor-Audioの私にとっては、今のところ手に入りそうにはありません。
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