スピーカーのガリガリ音の対策からはじまり、デジタルアンプTopping TP22が原因かもしれないと疑いだし、色んなことを調べたり、トライしてきました。
そんななか、ふと、
スピーカーの出力波形と電圧ってどれくらいなんだろう?
という疑問がわきました。オーディオ歴40年以上の私ですが、今まで1度もスピーカー端子での出力波形は、確認したことがありません。
幸い、超々簡易デジタルオシロを1、2年前に購入してるので、実際に測定しようと思いました。
QUIMAT 2.4”TFTデジタルオシロスコープ Q15001
私の初購入のオシロは5000円前後のものです。本格的な方に言わせれば、おもちゃのようなものです。
しかし、10年、20年、30年前には十数万、数十万円したデジタルオシロが、1万円以下で買えるのですからPoor Audioの私にとっては非常にありがたいものです。
QUIMAT 2.4”TFTデジタルオシロスコープ Q15001の詳細については、以下の記事も参考にしてください。
アナログ帯域 : 0 ~ 200KHz
感度 : 5mv/div ~ 20V/div
TimeBase range : 500s/div ~ 10μs/div
Record Length : 1024 point
周波数200KHzまでしか測定できないので、アナログオーディオならなんとか使えそうですが、デジタルオーディオのDACなどには役不足です。
このオシロスコープQUIMAT Q15001は持ち運びに便利です。モバイルバッテリーのUBS-5V出力を9Vに変換して電源をとってます。
デジタルアンプとは?
詳しい説明までは省略しますがおおむね次のようになります。
仕組み
回路構成
アナログ音声信号 ⇒ PWM変調器 ⇒ D級電力増幅 ⇒ ローパスフィルター ⇒ スピーカー
PWM変調器
アナログ音声(20Hz~20KHz)と三角波 (数百KHz程度)の搬送波を演算処理するとON/OFFのみの波形のPWM変調波が生成されます。音の強弱はパルス幅の長短に置き換えられます。
D級電力増幅
PWM変調器より出力された波形をスピーカーを駆動できる電力まで増幅します。ON/OFF信号の増幅に適したパワーMOSFETがよく使われます。
Topping TP22ではTripath社独自のクラスtアンプが使われています。
Tripath社 TK2050(TC2000+TP2050)は、内容的には上記PWM変調とD級電力増幅を行っています。
- PWM変調(AUDIO SIGNAL PROCESSOR) 使用IC:TC2000
- 電力増幅(STEREO 50W (8Ω)POWER STAGE) 使用IC:TP2050
スピーカー端子の波形を見てみる
Youtube音源からDACを介してAMPの入力とします。アンプのボリュームは12時方向での測定の様子です。出力にはダミーの抵抗をかまさないで、直接スピーカーを接続しピーーーーーーーーーーという大音量を聴きながら実験しました。
この方法が正しいやり方かどうかわかりません。あくまで、アマチュアの趣味の範囲なので、自己満足であれば、まーこれでーいいっか!
入力:1KHz 0.39Vrms時
出力(スピーカー端子部)
AMP:Topping TP22の入力はきれいなサインカーブとなってますが、出力波形はよくみるとギザギザというか段々畑の状態です。
出力波形の段々状のノイズは、ローパスフィルターで除去しきれなかった、搬送波数百KHzの影響でしょうか。
段々部は約15μs/2波長=7.5μs=0.133MHz=133KHzくらいとなります。
三角波、搬送波が何KHzかはTP2050のICのSPECを見てもわかりませんでした。他のICの搬送波の1例としては650KHzとの情報がありましたが、TP2050が133KHz前後であれば、低すぎるようにも思います。私の思ってた理屈や情報とは矛盾してるように思います。
オシロの帯域、分解能が200KHzなので、単に測定の限界の影響なのかもしれません。
デジタルアンプの出力って結構きたないんだ!という印象です。
これがデジタルアンプのデジタルである由縁なのかもしれません。使用しているオシロの帯域、SPECが上がっても同じ傾向にはなるか?と思います。
結構きたない印象のデジタルアンプの出力波形ですが、実際に聞いてみた音は、意外というか、かなりいい音です。たまに、今まで聞こえなかった、見過ごしてきた音が聴こえることがありハッとすることもあります。
人間の耳って結構いいかげんだな!とも思います。
このいいかげんさを逆手にとって、デジタルの世界では、人間の聴覚の限界以上のSPECでサンプリングしてデジタル処理をしているのでしょう。
コメント
スピーカーから出る音の波形はギザギザになってませんからね。