初心者向けのデジタルオシロで「デジタルアンプTopping TP22のスピーカー側での出力波形はガタガタだった!」のは私にとって衝撃的でした。
ならば、アナログアンプは?
アナログアンプ(AVアンプ)Marantz PS7300の出力波形はどんなもんだろう?
測定条件
ダミーの抵抗を付けずにスピーカーをつないだまま、直接スピーカー側の端子にオシロをつなげて測定してみました。
・デジタル・オシロ QUIMAT Q15001(ホビースペック)
・音源 Youtube 1KHz サイン波、矩形波の2種類
・使用DAC Topping D10
・使用AMP Marantz PS7300
・スピーカー ELAC CL310Jet AudioEdition
・アンプのボリュームはアンプの表示で -60dBと-10dB(-40dB SPの破損防止)
測定結果 ー アナログアンプ Marantz PS7300の出力波形
① サイン波 Volume:-60dB時
③ 矩形波 Volume:-60dB時
➁ サイン波 Volume:-10dB時
④ 矩形波 Volume:-40dB時
小音量、ボリューム絞った時
写真①ではさすがにVolume:-60db時 出力12mV rmsではオシロなのか、雑音、測定方法の問題なのかはわかないのだが、サイン波形がくずれています。
しかし、写真③では矩形波 Volume:-60dB 出力75mV rmsでそれほど形が崩れていません。予想外でした。
小音量だと私の耳では1KHzの音がわずかに聞こえるだけで、私的には実用的な音量ではなさそうです。
大音量時
写真➁でのサイン波 Volume:-10dB 出力電圧3.97V rmsで1KHzの音は、かなり耳障りです。波形はきれいなサインカーブとなっています。
写真④ この調子で入力:矩形波-10dBは、下手をするとスピーカーを壊しかねないので-40dB 0.77V rmsにボリュームを絞って波形観測しました。なにせスピーカーは自称ビンテージもののELAC CL310Jet AudioEditionなので大事に扱わないといけません。
矩形波はONかOFFだけの信号なので同じボリューム位置でもサイン波より実効値が大きいためか実際に聞いた音も大きく感じます。
DACからの矩形波が予想したよりもきれいに出ていたのには驚きました。
番外 - デジタルアンプTopping TP22での矩形波出力波形
今回のテーマはアナログアンプの出力波形ですけれども、ちなみにデジタルアンプTopping TP22で矩形波を出力すると、出力波形にはノイズ?がかなり乗って歪んで?ます。
デジタルアンプTopping TP22はこんな波形ですが¥98,000のアナログアンプ(AVアンプ)と聞き比べても優劣付けがたい、いい音だしてます。
なお、1KHzの信号をアンプに入力してるはずなのに、オシロの表示は1.112KHzと11%の誤差があります。オシロの使い方が悪いのか、オシロの信頼性が良くないのか私にはわかりません。時間軸を大きく(表示する波形を多く)すると誤差が少なることは発見しました。
各種確認、気づいたこと
VolumeのdB表示と電力比を検証
私の小さい脳みそで検証をしてみました。(間違ってるかもしれません)
矩形波Vmaxは -60dBで99mV -40dBで1.05V で電圧比率は10.606倍
矩形波Vrmsは -60dBで75mV -40dBで0.77V で電圧比率は10.267倍・・・(1)
電力=電圧の二乗/抵抗(4Ω)なので電力比率は
0.772/4 ÷ 0.0752/4 =0.772 ÷ 0.0752=105.4044・・・(2)
-60dBと-40dBのVolumeの差は電力比率で20dB=100倍・・・(3)
∴(3)≒(2)=100倍
正弦波Vmaxは -60dBで21mV -10dBで6.08V で電圧比率は289.5倍
正弦波Vrmsは -60dBで12mV -10dBで3.97V で電圧比率は330.8倍・・・(4)
電力=電圧の二乗/抵抗(4Ω)なので電力比率は
3.972/4 ÷ 0.0122/4)= 3.972 ÷ 0.0122 =109,451倍・・・(6)
-60dBと-10dBのVolumeの差は電力比率で50dB=100,000倍・・・(5)
∴(6)≒(5)=100,000倍
誤差は5~9%程度ありますが、電子部品の抵抗の許容差と同程度ですから理論値と実測値はほぼ一致してます。考え方としてはほぼほぼ間違いないでしょう。
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