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理想のオペアンプとTopping D10搭載のオペアンプに関して

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egonklingによるPixabayからの画像

回路設計のできない私がオペアンプを語るのもおこがましいのですが、DACをはじめとして色んな所に使われているオペアンプについて、昔から持っていた知識と新しく調べた知識を持論もあわせて調べてみました。

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オペアンプの特徴

オペアンプには2個の入力と1個の出力がある

オペアンプは差動増幅器で+とー2つの入力端子があります。

  • +入力端子に信号を入力して非反転増幅器として使ったり、
  • +入力端子をグランドにつないで反転増幅器として使ったり、
  • ー入力端子と出力端子を直結して増幅度1のインピーダンス変換バッファーとして使ったりする事が出来ます。

 

オペアンプは理想的な増幅器

オペアンプの特長 (理想オペアンプとは)

引用:東芝デバイス&ストレージ株式会社
「オペアンプの特長(理想オペアンプとは)」より

理想オペアンプで私の知っている事項は以下の4つです。
Topping D10に採用されているオーディオ用オペアンプOPA2134PAのSPECも併記しておきます。

理想のオペアンプ

  1. 入力インピーダンスが無限大
  2. 出力インピーダンスがゼロ
  3. 増幅度(閉ループ電圧利得)が無限大
  4. 周波数帯域が無限大

現実のオペアンプ:OPA2134PA

 107 
0.01 Ω

120 dB  (10、1,000,000、100万倍)
 8  MHz

 

オペアンプの増幅率は理論上無限大

理論上は増幅率無限大なのですが、実際には無限大ではないし、電源電圧以上には増幅できません。ただ、回路計算する上では無限大として近似したほうが計算が簡単で都合がよいからなのでしょう。

むかーし習った数学でも0.000001は0とみなすとか、グラフの漸近線とかΣで∞の場合の時の考え方とか...(おぼろげな知識を引っ張り出してきました)
無限大というより理想的なくらいに大きいという事でしょうか?

オペアンプの増幅率は入力側R1と入出力間R2の抵抗によって決まる

増幅率、回路計算の詳しいことは省力します。

「オペアンプは増幅率が入力側R1と入出力間R2の抵抗によって決まる」ということは、増幅率を決定するR1、R2の抵抗値の誤差によって増幅度がばらつくという事です。

    • Lch、Rchで増幅率が異なったり、
    • 温度によって抵抗値が代わり増幅率が変わったり

する事があり得そうです。最終的にはセットの性能や信頼性に影響します。

 

Topping D10 DACに使われているオペアンプ OPA2134PA

Topping D10に標準で使われているOPA2134PA(DIP/交換可能)、OPA2134UA(SOPチップ/基板直付け)の主なSPECは以下の通りです。

OPA2134PA、OPA2134UA 単体での主要スペック

データシートには次のように書かれています。(一部のみ)

  • ULTRA LOW DISTORTION: 0.00008%
  • LOW NOISE: 8nV/√Hz
  • BANDWIDTH: 8MHz
  • TRUE FET-INPUT: IB = 5pA
  • HIGH SPEED:SLEW RATE: 20V/μs
  • HIGH OPEN-LOOP GAIN: 120dB (600Ω)
  • WIDE SUPPLY RANGE: ±2.5V to ±18V

Topping D10の製品としての主なスペック

オペアンプと類似した仕様は以下のようになります。オペアンプ単体のSPECは製品としてのDACの1桁以上レベルが違います。

  • THD + N @1KHzA-wt : <0.0008%
  • ノイズ @ A-wt      :  <4uVms
  • 周波数応答: 20Hz – 20kHz(+ 0.1dB)
  • SNR @1KHzA-wt   : 115dB

Topping D10のその他のスペック

  • 出力レベル       :  2Vrms @ 0dBFS
  • クロストーク      :  -15dB @ 1kHz
  • チャンネルバランス   :  0.1dB
  • 出力 インピーダンス  :  100 オーム

 

Topping D10標準のオペアンプ、OPA2134PAよりも高SPEC、高性能とされるオペアンプでは、以上のようなSPECがさらに改善されているものと思われます。

Topping D10、D10sで交換可能なオペアンプ OPA627AU

Topping D10で交換可能なオペアンプの1つにOPA627AUx2(デュアル)があります。
粗悪品、偽物もあるようなのでご注意を!

 

 

OPA627AU vs OPA2134AU  SPEC

ほぼ、全ての項目でOPA627AUは標準品OPA2134AUをSPEC的に上回っています。
SPECの違いは価格の違いとなっています。

帯域幅と、スルーレートが2倍または1/2以下に改善されています。帯域幅と、スルーレート、歪の3つの項目は直接波形やアンプやUSB-DACなど完成品としてのSPECに大きく影響する項目です。

CMRR(同相入力電圧除去比)やVn(入力換算雑音電圧)はノイズ、雑音に関するSPECです。昔聞いたことがあったかもしれませんが、はじめて知ったに近い項目です。

品番 OPA627AU OPA2134AU
標準
チャンネル数 1CH 2CH
電源電圧 ±4.5~±18 ±2.5~±18 V
帯域幅 16 8 MHz
スルーレート 55 20 V/μs
Iq per channel (Typ) 7 4 mA
Vn at 1 kHz (Typ) 5.2 8 nV/√Hz
CMRR (Typ) (dB) 110 100 dB
Input bias current (Max) 5 5 pA
Output current (Typ) 45 35 mA
Architecture FET FET
THD + N @ 1 kHz (Typ) 0.00003 0.00008 %

 

確かに!標準品よりSPEC的に音は良いはずです

 

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