はじめに
アンプの分類として、電圧帰還アンプと電流帰還アンプがあります。
実は、私の所有するAVアンプ マランツ PS7300も電流帰還アンプです。
電流帰還アンプは用語としてはずっと前から知っていたのですが、内容は全くわかりませんでしたし、興味もありませんでした。これまでは。
しくみ、解説メモ
最近ふと気になりだして、調べてみましたが、いろんな情報があって調べれば調べるほど、訳が分からなくなってきました。自分なりの解釈、メモとします。
電圧帰還では出力の一部が電圧として入力に帰還される。
電流帰還では出力の一部が電流として入力(バッファ)に帰還される。
一般的なオーディオアンプの回路では出力の一部を入力に戻す負帰還処理が行われています。
アンプ回路では入力と出力を比較することによって所定の出力となるように制御しています。これを帰還と呼びます。
帰還によってアンプの周波数特性が良くなります。帰還量、すなわちFeedBackの量を増やせば周波数特性や歪が改善される。半面アンプとしての増幅率は小さくなります。
一般的なオーディオアンプでは出力電圧の一部を帰還(FeedBack)する電圧帰還です。電流帰還型のほうがカバーする周波数特性が広く、スルーレートが高いという特長があります。
スピーカー駆動の観点から
一般にスピーカーのインピーダンスZは、低域と高域で大きくなります。下記はFOSTEX P800Kのインピーダンス特性です。

FOSTEX P800Kの特性
スピーカーで消費される電力は P(電力)=I(電流)xV(電圧) で表現できる。
スピーカーにはインピーダンスZが存在するのでZを用いて消費する電力を表現すると、以下の2とおりで表すことができる。
① P=VxV/Z ・・・・ 電圧帰還アンプ
➁ P=IxI Z ・・・・・ 電流帰還アンプ
電圧帰還アンプ
従来の、電圧帰還アンプでは①のP=V/Z x Vが適用され、インピーダンスZの高い低域と高域ではPは中域に比べて減少します。
音としては、低域と高域がパワー不足となります。
電流帰還アンプ
一方電流帰還アンプでは➁のP=IxIZが適用され、インピーダンスZの高い低域と高域ではPは中域に比べて増加します。
音としては、低域と高域が電圧帰還アンプに比べパワーUPします。
逆にドン・シャリの音になる傾向となります。
電流帰還アンプは高級アンプに採用されている事があります。100万円以上の超高級アンプはどうなのかはわかりません。
ほとんどのスピーカーは電圧で駆動する前提で設計しているので、電流で駆動?する電流帰還アンプとは前提が異なり、理論上の無理があるような事もかかれていました。
最終的に電流帰還アンプの理論は私には、かなり難しいという事がわかりました!
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