はじめに
アンプの分類として、電圧帰還アンプと電流帰還アンプがあります。
実は、私の所有するAVアンプ マランツ PS7300も電流帰還アンプです。
電流帰還アンプは用語としてはずっと前から知っていたのですが、内容は全くわかりませんでしたし、興味もありませんでした。これまでは。
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しくみ、解説メモ
最近ふと気になりだして、調べてみましたが、いろんな情報があって調べれば調べるほど、訳が分からなくなってきました。自分なりの解釈、メモとします。
電圧帰還では出力の一部が電圧として入力に帰還される。
電流帰還では出力の一部が電流として入力(バッファ)に帰還される。
一般的なオーディオアンプの回路では出力の一部を入力に戻す負帰還処理が行われています。
帰還、FeedBackって? 私なりの解釈
アンプ回路では入力と出力を比較することによって所定の出力となるように制御しています。これを帰還と呼びます。イメージ的には下図のようになるのかな?
自動車の運転を例にとると、運転して(Do)、目で見て(Check)、ハンドルを修正する(Action)に相当します。
どんなに道路が平坦だと思っても、実際にはちょっとしたきっかけで自動車は右や左に振られます。
そこでCheck(確認)とAction(ハンドル修正)が必要になってきます。FeedBackは確認と修正/行動の一連の作業に相当します。
Checkが無ければ目くら運転になって事故ってしまいます。
「走行車線の右によってきたな」とCheckしていてもAction=ハンドルを修正しなければセンターラインを越えてしまいます。
Check(確認)+Action(修正/行動)の両方=FeedBackが上手く行われないと自動車はまっすぐに走れません。
よそ見をして、FeedBackの頻度が適切でないと、これまたわき見運転事故になってしまいます。
FeedBack=帰還は仕事をする上でのPDCA(Plan-Do-Check-Action)とよく似ています。
作業をただ行うだけ、仕事のやりっ放しは仕事をしたとは言えません。
AMPの場合にはPDCAサイクルのP=PLAN=計画⇒設計は既に固定されてしまってるので省略された形です。
Check+ActionでFeedBack回路みたいなイメージでしょうか。
帰還によってアンプの周波数特性が良くなります。帰還量、すなわちFeedBackの量を増やせば周波数特性や歪が改善される。半面アンプとしての増幅率は小さくなります。
一般的なオーディオアンプでは出力電圧の一部を帰還(FeedBack)する電圧帰還です。電流帰還型のほうがカバーする周波数特性が広く、スルーレートが高いという特長があります。
以上、AMPにおけるFeedBack(帰還)に関する私なりの解釈です。電気回路に詳しい方にとっては異論のある所もあるかもしれません。
スピーカー駆動の観点から
一般にスピーカーのインピーダンスZは、低域と高域で大きくなります。下記はFOSTEX P800Kのインピーダンス特性です。
スピーカーで消費される電力は P(電力)=I(電流)xV(電圧) で表現できる。
スピーカーにはインピーダンスZが存在するのでZを用いて消費する電力を表現すると、以下の2とおりで表すことができる。
① P=VxV/Z ・・・・ 電圧帰還アンプ
➁ P=IxI Z ・・・・・ 電流帰還アンプ
電圧帰還アンプ
従来の、電圧帰還アンプでは①のP=V/Z x Vが適用され、インピーダンスZの高い低域と高域ではPは中域に比べて減少します。
音としては、低域と高域がパワー不足となります。
電流帰還アンプ
一方電流帰還アンプでは➁のP=IxIZが適用され、インピーダンスZの高い低域と高域ではPは中域に比べて増加します。
音としては、低域と高域が電圧帰還アンプに比べパワーUPします。
逆にドン・シャリの音になる傾向となります。
電流帰還アンプは高級アンプに採用されている事があります。100万円以上の超高級アンプはどうなのかはわかりません。
ほとんどのスピーカーは電圧で駆動する前提で設計しています。
電流で駆動?する電流帰還アンプでは前提が異なり、理論上の無理があるような事もかかれていました。
最終的に電流帰還アンプの理論は私には、かなり難しいという事がわかりました!
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